日曜日, 1月 24, 2010

掲示板へのスパム投稿攻撃

 2009年3月22日に掲示板のスパム対策について述べた。私の掲示板では、スパム投稿を防御するために、CAPTCHA認証などの投稿者認証方式でなく“ファイル名使い捨て方式”をとっている。2007年にスパム投稿攻撃を受けたので、掲示板スクリプトのファイル名「raib.cgi」を「raib_3036.cgi」に変更し、raib.cgiファイルはraib_3036.cgiへMETAタグで自動ジャンプさせるHTMLを吐くシェルスクリプトに変更した。これにより、ブラウザでアクセスする人は手間なく掲示板にアクセスできるが、スパマーの自動投稿プログラムは旧ファイルへの投稿アクセスで空振りする。ファイル名の変更後、2年以上スパム投稿の被害を受けずに済んでいた。
 しかし、ここ1ヶ月で3度も破られている。12月26日に「raib_3036.cgi」が破られて「raib_5505.cgi」に変更。それが1月7日に破られて「raib_8080.cgi」に変更。それが1月12日に破られて「raib_6666.cgi」に変更した。
 raib_8080.cgiへのスパム投稿アクセスは今日(1月24日)現在なお続いているが、raib_3036.cgiとraib_5505.cgiへのアクセスは1月10日を最後に止まっている。ここから推測されることは、スパマーは手動で掲示板にアクセスして投稿方法を解析した後、連続自動投稿を行うが、このスパマーは、その後実際に投稿できているかを時折確認しているらしいということである。
 このことから、ファイル名使い捨て方式は結局いたちごっこになるだけではないかと思う人がおられるかもしれない。確かにいたちごっこにはなりうる。しかし、私はスパム投稿があれば半日以内に削除しているので、スパム記事の宣伝効果は低い。そして、掲示板スクリプトのファイル名を変更することによってそれ以上自動投稿できないようにしているので、スパマーはその都度、自動投稿のための設定をやり直さなければならない。敵に手間をかけさせ、手間の割に利益がないことを思い知らせれば、敵はしまいにあきらめるだろう。
 CAPTCHA認証でも、ゆがんだ文字を読み取らせるというよくある方式は、敵がパターン認識技術を向上させることでいたちごっこになりうる。その結果、投稿者はますます読み取りにくい文字の読み取りを強いられることになる。
 ファイル名使い捨て方式は、投稿者に認証の手間をかけさせない。ただ、検索サイトまたはブックマークから古いファイル名で特定の記事を指定してアクセスしてきた人は、新しいファイル名でのトップ画面へ飛ばされてしまうので、そこがちょっと不便をかけさせるだけである。運用者にとっては、ファイル名を変更して旧ファイルから新ファイルへジャンプさせるように設定する手順は数分で済む。毎日のように破られてはさすがにうんざりすると思うが、数日に一度くらいならさほど苦にならない。私は、ファイル名使い捨て方式の方が良いと思っている。
 私が変更するファイル名を敵が自動的に追跡してスパム投稿を続けるようになったら…。その時はその時でまた考えよう。知恵は必ず出てくる。

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