水曜日, 4月 01, 2009

April fool

 韓国のヌリビジョンは、バウンシングバック認証方式で100%のスパム阻止を誇る同社のスパム対策アプライアンス「OptPlus」を機能改良したと発表した。これは、同社の日本進出後、日本のスパム対策研究者から指摘された懸念に応えたもの。
 改良点の第一は、バウンシングバック認証要求メールを返送するかどうかをユーザーが選択できるようにしたこと。OptPlusは、入ってくるメールを辞書攻撃チェック、ウィルスパターンチェック、スパムパターンチェックの3段階のフィルタにかけ、それを通過したメールのうち、バウンシングバック認証済みでないものをペンディングキューに入れる。従来は、ペンディングキューに入ったメールすべてに対してバウンシングバック認証要求メールを返送していた。正当な送信者は認証手続きをするので正当なメールは受信できるが、スパマーは認証手続きをしないのでスパムは受信せずに済むというのが「100%のスパム阻止」の仕組み。しかし、スパマーにアドレスをかたられた被害者に身に覚えのないバウンシングバック認証要求メールが届くのは迷惑になると指摘されていた。また、その被害者がバウンシングバック認証要求メールを受けて、事情がわからないまま認証手続きをすると、スパムが受信されてしまうという問題もあった。
 そこで同社は、ユーザーがペンディングキューを見て、スパムに対してはバウンシングバック認証要求メールを返送しないようにできる機能を設けた。これにより、スパマーにアドレスをかたられた被害者への迷惑が避けられる。また、その被害者が間違って認証手続きをすることによるスパムの受信も回避できる。さらに、OptPlusの導入サイト同士でバウンシングバック認証要求メールの投げ合いになって両ユーザーが互いに相手からのメールに気付かないという「やぎさんゆうびん問題」も、ユーザーがバウンシングバック認証要求メールに対してバウンシングバック認証要求メールを返送しないようにすることで解消されるという。
 改良点の第二は、ホワイトリスト登録された送信者アドレスを持つメールであっても、ペンディングキューにいったん保留し、本当にスパムでないかどうかをユーザーが判断した上で受信できるようにしたこと。これにより、ユーザーの知人などのホワイトリスト登録されたアドレスをかたったスパムが受信されてしまうという弱点が解消され、将来にわたって100%のスパム阻止を維持できるようになるという。
 同社は、日本人から寄せられた声をOptPlusに活かしたことにより、同製品の日本国内での更なる普及を目指したいとしている。

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