土曜日, 3月 28, 2009

OptPlus売れていないんじゃないの?

 「バウンシングバック認証」でググると、私のブログ記事が1位と2位を独占している。2007年5月29日「「バウンシングバック認証」で検索上位」を書いて以来、順位は落ちていない。「OptPlus」でも1位と2位に私のブログ記事がヒットする。「Opt Plus」では7位と8位だが、「Opt Plus ASP」だと、なんとOpt Plus ASPの本家サイトを抜いて私のブログ記事が1位である。
 OptPlusやバウンシングバック認証方式について調査しようとすると、痛烈な批判記事がいやでも目に付いてしまう。こんな状況の中で、OptPlusはどのくらい売れているのだろうか。
 いろいろ検索してみても、ユーザーの声はマスコミサイトのヨイショ記事にしか見当たらない(そのユーザーは、OptPlusのベンダーのビジネスパートナーである)。S25R方式については、「効果抜群でびっくりした」、「これほど効果があるとは予想していなかった」などの声がたくさん見つかるが、OptPlusについては見つからない。バウンシングバック認証要求メールを実際に受けたという話題も見つからない。
 2007年5月にたくさんのマスコミサイトがヨイショ記事を発表してから2年近くになるが、Opt Plus ASPやベンダーのSYSMATE社のコンテンツは代わり映えしない。私の指摘でユーザーが抱くであろう疑問(たとえば「やぎさんゆうびん問題は起こらないのか」など)に答えるコンテンツが追加されてもいないし、獲得ユーザー数やユーザーからの賞賛の声を誇示するコンテンツもない。売る気ないんじゃないだろうか。
 OptPlusが売れていないと思われるのは、おそらく、私のバウンシングバック認証方式反対キャンペーンによるものではない。もちろん、私のブログ記事を読んで、たくさんのマスコミサイトのヨイショ記事を鵜呑みにせずに済んだ人はいるかもしれない。しかし、私がキャンペーンを張らなくても、おそらくOptPlusは売れなかった。
 OptPlusを導入したASPやベンダーの失敗の原因は、日本人のニーズを正しく理解していなかったことである。たいていの日本人は、スパムを受けなくて済むことよりも、正当なメールを確実に受信できることの方を重視するのである。送信者が認証手続きをしなかったら正当なメールも受信されないというバウンシングバック認証方式には、おそらく多くの日本人は見向きもしなかったのである。メーラーに付いているベイジアンフィルタで80~90%のスパムをごみ箱に振り分けることができればそれでおおむね満足で、“スパムの阻止率100%”のために金を払おうと思う人などほとんどいないのである。
 失敗の原因のもう一つは、S25R方式を知らなかったことである。S25R方式を発表したのは2004年。「スパム 対策」のGoogle検索で1位か2位にヒットする状況が2005年以来ずっと続いている。なのに、2007年になってOptPlusを「現在のスパム対策ソリューションの中で最も投資対効果が高い」などと言っている。ちょっと調べれば、スパムの阻止率97~99%、高スキルの技術者でなくても実装できる、しかも無料というS25R方式には勝てないということはすぐにわかったはずである。
 日本人の心と日本人の発明に目を向けなかった事業者の失敗である。

(4月6日追記)
 「OptPlus」と「Opt Plus ASP」での検索順位が少し下がった。しかし、トップ10には入っているので、アピール度は十分である。

(OptPlusとバウンシングバック認証方式に関するすべての記事へのリンクはこちらの記事にあります。)

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